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更新日 2020.12.16

公務員の平均年収は?給料が高い職種とは!ボーナスや退職金を解説

安定した収入が期待できる公務員は、職業としても高い人気があります。

転職は難しい職業でもありますが、中途採用を行っている地方自治体も多くあるため、新卒以外でも公務員として働けるチャンスは数多くあります。

この記事では、公務員の平均年収について説明します。

また、公務員の年収がどのように設定されているかも解説します。

公務員の仕事を検討している人は、年収を知るためにこの記事を読むといいでしょう。

公務員の平均年収はいくら?

  • 公務員の平均年収は680万円程度
  • 一般企業よりも少ない傾向あり
  • 国民の不満を減らすために給料は調整される

公務員は給料が高い、年収が比較的多い仕事と言われます。

しかし、実際に比較すると、平均年収は決して高い金額ではありません。

また、公務員は年功序列制度を採用している関係で、働く年数が多くなければ給料を増やせないという問題もあります。

公務員の平均年収は680万円程度であり、一般企業と比較してそこまで多い金額ではありません。

確かに安定した仕事ではあるものの、年収という部分ではあまり大きな金額は得られないのです。

一般企業の中には、役職を得られれば1,000万円を超える年収が期待できる他、企業によっては一般社員でも1,000万円以上に到達する場合があります。

しかし、公務員はこうした1,000万円以上を確保できる仕事はほぼないに等しく、給料はあまり大きくないのが現状です。

また、平均年収というのはすべての公務員を平均して出された金額です。

中にはかなり低い年数となる人もいます。

特に新卒で公務員となった場合、初任給が300万円程度しか受け取れない事例も多々あり、一般企業と変わらない給料で生活する必要があるのです。

公務員は典型的な年功序列制度を採用しています

これは働く年数が多ければ多いほど、給料が多くなっていくという仕組みです。

新卒では給料が少なく設定されているものの、徐々にですが公務員の給料は上昇し、平均値である680万円を超える場合もあります。

ただ、一定の年齢を超えると給料の上昇は期待できなくなり、最終的には固定されてしまいます。

役職クラスとなれば多少給料の上乗せは期待できるものの、年功序列制度でも限界があることは知ったほうがいいでしょう。

公務員の年収が低いと言われる理由は、国全体の給料を超えないように調整されているためです

一般企業で受け取れる年収を超えてしまうと、公務員が圧倒的に有利な状況となります。

公務員ばかりが多くの給料を受け取っていると、それは国民の不満を高めることになります。

不満を避けるためにも、給料については調整し、あまり多くならないようにしています。

また、公務員の給料が高すぎると、国の財政赤字を招く恐れがあります。

国が払える限界の金額に調整し、公務員の給料に反映されているのです。

一般企業のようにかなり多くの年収が期待できる職業ではありません。

【年代別】公務員の平均年収

公務員は年代別に平均年収が変わる職業です。

年功序列制度を採用している以上、年齢による平均年収はしっかり確認したほうがいいでしょう。

20代 300万円~450万円
30代 450万円~600万円
40代 600万円~750万円
50代 650万円~900万円

このように、年代別に平均年収は変わります。

20代の公務員はあまり給料を受取れなくなっており、どれだけ高くても450万円程度が限界です。

また、新卒では300万円以下となる公務員もいますので、大きな給料を受け取って生活できるわけではないのです。

30代になると、ある程度ボーナスの金額が上昇する他、基本給も高くなります。

こうした上昇により、500万円程度の年収が期待できるようになります。

ここでようやく国民の平均年収を超える形となります。

職種や地方によっては600万円程度まで年収を増やせるチャンスがあります

40代になると役職が手に入るようになり、更に給料の上昇が期待できます。

600万円以上の給料はほぼ確実で、750万円に近い給料を受け取れる場合もあります。

職種などにもよりますが、給料がかなり高くなると実感できます。

50代は給料を上昇させてくれる職種がある一方、これ以上給料を増やせないと判断される事例があり、給料が増えていかない年代に入ります。

900万円程度の年収は期待できるものの、一般企業では1,000万円以上に到達する人もいるため、これを見るとあまり多くないと感じられるかもしれません。

公務員ですが、定年は60歳に設定されています

この定年を引き上げるための法案は審議されたものの、様々な問題で反発を受けて可決されず、廃案となりました。

この結果、現在でも60歳定年という状況が続いています。

定年後は嘱託職員として採用される場合もありますが、この場合給料は大幅に下げられてしまいます。

場合によっては新卒と同じくらいの給料に抑えられるため、給料という部分では期待できません。

また、職業によっては定年後に嘱託職員という形を取らない場合もあります。

安定した給料を受け取れる公務員ですが、一般企業と違い60歳になると定年による退職を求められる点に気をつけましょう。

ただ、この制度は変更される場合があるため、今後の法案審議等に注目したいところです。

国家公務員・地方公務員の年収

公務員というのは、国家公務員と地方公務員の2つに分けられます。

基本的に国家公務員の方が給料は高く設定され、地方公務員の給料は安くなります

年収でも差が出るポイントですので、こうした情報をしっかり理解したほうがいいでしょう。

国家公務員の給料は、月収で平均40万円程度、年収では680万円程度となります。

国家公務員の給料は、公務員の平均的な数字と判断していいでしょう。

これまで説明したとおり、国家公務員は年功序列制度で給料が上昇します。

ただ、月収という部分はさほど多くありません。

国家公務員はボーナスが多く設定されていて、100万円を超える事例も多々あります

それだけ大きなボーナスを受け取れる反面、元々の給料があまり高くならないように調整されている点に気をつけてください。

また、新卒の国家公務員はあまり給料が高くならないため、最初のうちは一般企業の社員と同じくらいの金額で生活することになります。

徐々にですが給料は上昇していく形となりますので、我慢強く働いて年収を増やせるように努力するといいでしょう。

なお、国家公務員の中には事務次官という役職を得る場合があります。

事務次官は各省庁で1名だけ置かれる重要なポストであり、国家公務員から選出される形となります。

この事務次官に限っては給料が別格となっており、2,000万円以上の収入を受け取れるようになっています。

月収も月100万円以上という破格の扱いを受けるのです。

続いて地方公務員について説明します。

地方公務員は県庁や市区町村の役所で働く職員を指します。

国家公務員と給料はあまり変わらないと言われますが、平均年収は670万円程度と国家公務員よりも少なくなります

一見するとそこまで差は無いものの、地方の公務員は給料が安くなる傾向にあり、都市部の公務員は高くなります。

そのため大都市圏の地方公務員はそれなりに高い給料を得られていますが、地方の役所で働く公務員は思っていた以上に給料を得られない場合が多いのです

地方公務員も年功序列制度で給料を増やしていくルールとなっています。

働く年数が増えれば安定して高い年収を得られるでしょう。

ただ、ボーナスは国家公務員よりも少ない傾向があるため、国家公務員を超える給料を狙うのは難しくなっています。

給料が高い公務員の職種ランキング

公務員は職種によって給料が変わります。

では、どの職業が一番多くの給料を受け取れるのでしょうか。

この給料が高い職種についてランキング形式でまとめました。

1位 裁判官 1,000万円程度
2位 検察官 1,000万円弱
3位 国家総合職 800万円~1,000万円
4位 警察官 700万円~1,000万円
5位 自衛隊 700万円~800万円
6位 教員 700万円~800万円
7位 消防士 600万円~700万円
8位 国家一般職 600万円~700万円
9位 税務職員 600万円~700万円
10位 都市部の地方公務員 500万円~700万円

公務員の中でも裁判官はかなり高い給料を得られます

また、検察官や警察官も多くの給料を得られます。

犯罪に関わる職業は比較的大きな収入を得られる傾向があります。

また、国家公務員でも国家総合職は給料が高くなっています。

一方で、国家一般職の場合はそこまで多くの給料を得られないため、狙うなら国家総合職を検討したほうがいいでしょう。

公務員のボーナスや退職金はいくら?

公務員のボーナスは毎年様々な調整を経て支給されます。

目安は4.5ヶ月分とされていて、これを夏と冬の2回に分けて支給されます

景気の動向によってはボーナスの支給額が下がる場合もあります。

なお、国家公務員と地方公務員でボーナスの目安は変わりません。

長く働いて基本給が多い人はボーナスも多くなりますが、新卒採用の公務員はベースの給料が低いため、ボーナスの金額も多くなりません。

最初のうちはボーナスも満足して得られないのです。

一方で退職金も用意されており、公務員を退職した場合に支給されます。

退職金は働いていた年数によって決められ、働く年数が多ければ多いほど支給額は増えていきます。

一般企業のように退職金が得られない、または給料に上乗せされて支給されるという事例はありません。

退職金は最終的な役職によって決まる場合もあり、かなり高い立場であれば1,000万円以上の退職金が支払われる事例もあります

まとめ

ここまで公務員の給料について説明しました。

公務員は安定した仕事というイメージが強い職業ですが、給料という部分は決して高くありません。

一般企業のほうが得られる給料は多くなる場合もあります。

ただ、安定してボーナスを受け取れる他、解雇される可能性が極端に低い職業でもありますので、安定して収入を得られる魅力はあります。

最初のうちはあまり給料やボーナスは多くありませんが、長く働けばそれだけ得られるものが増える仕事です。

根気強く仕事ができる人は、公務員を目指してみるといいでしょう。

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