今回は、新卒の初任給が高い企業をランキング形式で発表していきます。
さらに平均年収の高い企業や業界も紹介するので、就職活動中の皆さんはぜひ会社選びの参考にしてみてください。
■まとめ
厚生労働省の「平成30年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」の結果によると、大学卒の男女合わせた初任給の平均は、20万6,700円でした。
そして、男女別別の初任給は以下の通りです。
大学院卒 | 23万9千900円 |
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大卒 | 21万100円 |
高専・短大卒 | 18万2千900円 |
高校卒 | 16万6千600円 |
大学院卒 | 23万4千200円 |
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大卒 | 20万2千600円 |
高専・短大卒 | 18万400円 |
高校卒 | 16万2千300円 |
前年度と比較しても、全体的に約1.5%初任給の平均額は徐々に増加していることが分かります。
新卒の平均年収:200万円~250万円
上記の初任給平均額から考えられる新卒の平均年収は、
20万6,700円×12ヶ月+ボーナス(賞与)=約250~300万円
さらに税金や保険料などが引かれるため、手取り額は平均200万円~250万円と言われることが多いです。
給料から差し引かれるお金は、以下の通りです。
●健康保険料
●厚生年金保険料
●雇用保険料
●所得税源泉徴収
●住民税
健康保険料は都道府県によって異なるため、今回は東京の場合で計算していきます。
健康保険料9,960円+厚生年金保険料1万8,182円+雇用保険料800円=2万8,942円この額が20万円から差し引かれて、17万1,058円。
さらにこの金額から所得税で源泉徴収されるため、初任給20万円の場合の手取り金額は16万7,288円になります。
社会人1年目は住民税がかからないですが、2年目からは住民税も引かれるためさらに手取り金額は低くなる可能性もあります。
「JINUSHIビジネス」に特化した、東証一部上場の不動産デベロッパーです。
大阪に本社を構えます。
初任給50万円という異例の高給で就活生の注目を集めました。
採用人数は2~3人と少なく、会社自ら「超難関企業」を掲げています。
初任給50万円以外にも、住宅手当は入社から4年間月額10万円支給されたり、昇給は年に1回、入社5年目まで年間100万円ずつ昇給したりなど、他社よりもはるかに良い待遇がなされます。
本社を東京都千代田区に置く「日本発、アジア発のグローバルコンサルティングファーム」を掲げる、3つの総合力(業界×サービス×グローバル)を謳う総合コンサルティングファームです。
コンサルタント職は業務内容によって4つのコースに分かれていますが、すべてのコース月給340,300円です。
プランニング & オペレーション職のみ月給298,100円となります。
主にインターネット上で一般消費者向けに自社オリジナルブランドの健康美容商品等を販売する「Eコマース事業」を行う札幌の会社です。
企画、開発、製造、販売、ECサイト運営のすべてを行います。
採用人数は1~5名、札幌に本社があるため多くの内定者が引っ越しする必要がありますが、支度金10万円、引っ越し代上限15万円、飛行機代実費が支給されるため金銭面での問題はなさそうです。
主にインターネット広告事業を手がけるセプテーニグループの持株会社です。
複数のグループ会社がありそこに配属されます。
初任給は33万6350円、昇給は5月と11月の年2回、賞与は6月と12月の2回あります。
採用人数51~100名と少し多めです。
様々な実績を重ねる過程で培われた知見とノウハウをベースとして、戦略やイマジネーションをAI活用により具現化するための構想段階のデザイン、仕組みづくり、効果創出までトータルでサポートする会社です。
初任給は32万円、賞与は年に2回43万円が支給されます。
この賞与額を考えると、新卒の年収は、賞与100万円を支給している総合商社などよりも下回るかもしれません。
2018年2月に発表された『四季報:「平均年収が高い会社」ランキング300』をもとに、平均年収が高い企業を紹介していきます。
新卒の初任給があまり高くなくても、昇給が多い、ボーナスが多いなどの理由から平均年収が高額になっています。
計測・制御機器大手のキーエンスが平均年収1,861万円とダントツの1位でした。
四季報の調査では平均年収1861万円と紹介されていますが、他の調査では平均年収2,088万円と紹介されており、その圧倒的な高収入ぶりがうかがえます。
2位は西日本最大級の民放・朝日放送で平均年収1,518万円でした。
朝日放送は、同じく四季報の『「長く勤められて給料も高い」トップ117社』で第1位を獲得しているほど、社員の平均勤続年数が長い会社です。
3位は7期連続で最高益を更新した不動産のヒューリックで平均年収1,418万円でした。
ヒューリックは近年年収額を大きく伸ばしており、2013年の平均年収は1,120万円、2014年の平均年収は1,267万円と徐々に高額になり、2018年でついに第3位に入るほどになりました。
第4位は5大商社の1つ三菱商事で平均年収1,386万円です。
学生人気の高い総合商社ですが、やはり平均年収も高く、同じく5大商社の伊藤忠商事も第5位に入っています。
総合商社は海外勤務も多く、海外転勤になると給与の他に様々な手当ても支給されるためその分年収も高くなる傾向にあります。
5大商社の1つ、伊藤忠商事が平均年収1,384万円で第5位です。
総合商社は全体的に年収が高く、4位の三菱商事の他にも、7位に住友商事、10位に丸紅、11位に三井物産がランクインしています。
ここからは『四季報』40歳平均年収「63業界」ランキングを参考に、平均年収の高い業界のランキングを紹介していきます。
まだ志望業界が絞り切れていないという就活生はぜひ参考にしてみてください。
アクセンチュア | 1012万円 |
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デロイト・トーマツ・コンサルティング | 900万円 |
野村総合研究所 | 1105万円 |
プライスウォーターハウスクーパース | 922万円 |
日本アイ・ビー・エム | 807万円 |
平均年収が最も高い業界はコンサルティング業界で、平均年収は1,240万円です。
日系と外資系で収入の差はあるとは思いますが、この業界には高収入企業が多く見られます。
例えばM&AキャピタルパートナーズやGCA、アクセンチュア、ストライクや日本M&Aセンターなどの高収入企業はすべてコンサルティング業界に分類されます。
また、特に外資系コンサル会社は給与非公開の企業が多いため実際の年収は不透明な部分が多いです。
ただ、外資系コンサル会社は完全実力主義の企業が多く、成果によっては若いうちから年収1,000万円以上稼ぐことも可能だと言います。
コンサル業界の次に年収が高いのは総合商社です。
伊藤忠商事や丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事、双日など、企業別年収ランキング上位企業の多くが総合商社です。
総合商社の中でも、「5大商社」と呼ばれる以下の年収はとても高いです。
三菱商事 | 1,396万円 |
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伊藤忠商事 | 1,383万円 |
住友商事 | 1,255万円 |
丸紅 | 1,221万円 |
三井物産 | 1,213万円 |
それだけ就活生に人気が高いため入社倍率はとても高いということでもあります。
また、コンサル業界と大きく異なるのがボーナス(賞与)額です。
外資系コンサル会社はボーナスが支給されない、支給されたとしても給与1ヶ月分程度の額しかもらえない、という口コミが多い中、総合商社は賞与額がとても高額です。
具体的には、総合商社1年目のボーナスが年間約100万円、数年後には年間200万円以上のボーナスをもらうことができるそうです。
次に平均年収が高い業界はテレビ業界で、平均年収は1085万円でした。
TBS | 1586万円 |
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テレビ東京 | 1412万円 |
テレビ朝日 | 1387万円 |
日本テレビ | 1373万円 |
RKB毎日 | 1310万円 |
テレビは民放キー局がすべて平均年収1,000万円を超えているなど、高収入が期待できます。
テレビ以外でも、「WOWWOW」などのメディア部門が急成長しており、テレビ局以外の放送業界も収入が上がってきています。
いかがでしたか?新卒の初任給と年収の相場や、上位企業がわかっていただけたと思います。
特に外資系・総合商社は全体的に収入が良く、また今回のランキングにあまり登場しなかったIT業界も企業によってはかなりの高給になると考えられます。
今回ご紹介したランキングを参考にして、あなたの就職活動がより良いものとなることを願います。