就活をする上で避けて通れないのが「エントリーシート(履歴書)の作成」です。
ITの発達した現代でなぜ手書きの履歴書に企業がこだわっているのか、なぜ専用の履歴書作成ツールが生まれないのか不思議ですが、現状が手書き履歴書にこだわっているので仕方ありません。
この記事ではエントリーシートの学歴欄の書き方について解説します。
実はエントリーシートで一番間違えやすいポイントが多いのがこの「学歴欄」です。
この記事では学歴欄の書き方を中心に、エントリーシートを描く時に気をつけるべきポイントを解説していきます。
学歴欄で間違えやすいポイントは「西暦と和暦」「学歴の開始はどこから記入するか」「休学・退学・留学などを正しく記入できているか」です。
学歴の少ない人や、ストレートに大学卒業できた人は良いですが、少しでもイレギュラーがあると書きにくくなりますよね。
また学歴欄はたいていの場合、職歴欄と同じ枠です。
アルバイト経験も記入すべきか、転職の場合だと在籍期間の少ない会社もすべて記載すべきか、など迷うポイントが多くあります。
最後に、エントリーシートをすべて書き終わったら見返すべきポイントをアドバイスします。
エントリーシートは個人情報の詰まった立派な書類です。
間違いやミスは許されないので、細心の注意を払いましょう。
詳しいことは下記で解説しますが、必ず覚えてほしい大前提は「学歴の詐称は絶対NG」ということです。
学歴詐称は法的にアウトです。
深刻なトラブルに発展する可能性があるので、かならず心に留めておきましょう。
✔学歴欄は記入方法に迷うポイントが多い
✔職歴欄をどう記入するかも迷いやすい
✔エントリーシートの間違いはNG
基本的なポイントですが、エントリーシートの西暦・和暦は必ず統一しましょう。
作成日が西暦で記載されているのに、学歴欄を和暦で記載するのはNGです。
この場合はすべて和暦で統一しましょう。
一般的に公的な書類では和暦で記載されるケースが多いです。
特に指示がない場合はすべて和暦で統一した方が無難です。
また、学歴は中学校卒業から記載するのが一般的です、義務教育が終わった後にどのような学歴を積んだのか確認するため、という考え方に基づいています。
細かいポイントですが、学歴の最後には必ず一行使って「以上」を記載しましょう。
学歴欄は職歴欄も兼ねていますが、必ず分けて記載しましょう。
最初の一行目に「学歴」と記入し、次の行から中学校卒業と記入していきます。
そして「以上」で終わったら次の行に「職歴」と記載して、さらに次の行に職歴を記載していきましょう。
職歴が多い人はたまに「短期で辞めた仕事の職歴は記載していない」という人がいますが法律的にアウトになるリスクが非常に高いです。
職歴欄の多い履歴書を使用するなどして、すべての職歴を記入しましょう。
✔エントリーシートは和暦で統一したほうが無難
✔学歴と職歴はそれぞれ一行ずつとって記載する
✔職歴はすべて正確に記載しましょう
次は少々特殊なケースについてアドバイスします。
大学受験をするため浪人をしたり、様々な事情から休学・退学する人は少なくありません。
また、海外留学にチャレンジする人も多く存在します。
その人たちは、学歴欄にどのように記載すべきでしょうか。
まず留学の場合は「1年以内の滞在でなければ学歴欄に記入しない」というのが一般的なルールです。
1年以上の留学経験がある人は「20〇〇年△月 20□□年▲月まで アメリカ合衆国 ××大学に留学」といった感じで一行にまとめて記載しましょう。
休学した場合も学歴欄に記載する方が良いです。
記載しない場合、浪人や留年をしたと疑われてしまいます。
できれば休学した理由も具体的に記載しておくと良いです。
休学した事実を隠しておきたい場合もあるかもしれませんが、基本的に履歴書にはすべての事実を記載した方が良いです。
採用試験中にはバレないかもしれませんが、後々になってトラブルに発展するリスクがあります。
中退・退学の場合も休学と同じように、できれば理由も明記して記載しましょう。
間違えやすいポイントですが、中退の正式名称は「中途退学」です。
中退でも意味は伝わりますが、正式な書類にふさわしくないので略称は避けるべきです。
最後に、大学や学科の名称が変更された場合はどうするべきでしょうか?答えは、とくに変わったことはしなくてOKです。
入学時の名称をそのまま明記しましょう。
より丁寧に記載するなら最後に(現○○大学)などと追記しておきましょう。
✔留学の場合は1年を超えたら記載する
✔休学や中退、退学は理由も明記すると良い
✔大学や学部の名称が変わっても、入学時の名称を使用すればOK
学歴欄と同様に気になるのが職歴の記入です。
就活の場合、アルバイトやインターンシップの経験を職歴欄に書くべきか迷いますよね。
結論ですが、職歴欄にアルバイトやインターンシップの経験は記載しません。
新卒で就活する場合、「職歴」の下の行に「なし」と記入して終わりです。
一方で、フリーターの場合は自己PRも兼ねて職歴欄にアルバイト経験を書くケースもあります。
一般的なルールとしてはアルバイト経験は職歴欄に記載しませんが、逆に「職歴欄にアルバイト経験を記載してはいけない」というルールも存在しません。
フリーターの場合、職歴欄にアルバイト経験が記載できないと空白期間の間に何もしていなかったのではないかと疑われてしまいます。
個人的には、フリーターだったら職歴欄にアルバイト経験を書くのはアリかとおもいます。
もちろん頭の固い面接官の場合、職歴欄にアルバイト経験が記載されているのを良く思わない人もいます。
自己PR欄や面接中にうまくアルバイト経験をアピールできる人であれば、職歴欄に何も書かない方がリスクは少ないかもしれません。
まとめると、基本的に職歴欄にアルバイト経験は記載しません。
しかし、あなたの状況によっては記載した方が良いケースもあります。
✔職歴欄にアルバイト・インターンシップの経験は記載しない
✔フリーターの場合は職歴欄にアルバイト経験を記載するのもアリかも
✔面接官によっては、アルバイト経験を職歴欄に書くことを快く思わないかも
最後に、学歴欄や職歴欄に限らずですが、エントリーシートが完成したら必ず誤字脱字がないかチェックしましょう。
表記ミスが発見された場合、面接前の段階であなたへの評価が下がってしまいます。
丁寧な字でかけているかも要チェックです。
一字一句に全身全霊を込める必要はありませんが、面接官が読みにくくないような文字で書きましょう。
文字が汚いと、最悪の場合エントリーシートを読んでもらえません。
手書きのエントリーシートだと誤字脱字のために1から履歴書を書き直すのは非常に面倒くさいです。
あらかじめ見本のエントリーシートを作成しておき、聖書するときに隣に見本を置いておく方法がおすすめです。
また、最近はエントリーシートをパソコンで入力してもOKと明言している会社もあります。
どうしても手書きに自信がない人は、パソコンを使っての履歴書作成も考えましょう。
企業側が手書きの履歴書にこだわる理由としては、文体を見て応募者の人柄を推測したいという点があります。
良いことを書いていても、書きなぐったような文字では会ってみたいと思いません。
一方で、キレイな文字で履歴書が記載されていると「仕事も丁寧にこなしてくれそう」「地味な作業に丁寧に取り組める人だ」と事前に評価することができます。
もちろん字が汚いから仕事ができないということはありませんし、その逆も成り立ちません。
ただ、スキルや実績のない新卒を採用する場合、評価するポイントはそういった細かいポイントになってしまっているのが実情です。
✔エントリーシートを提出する前に最終チェックをしよう
✔誤字脱字はゼロがあたりまえ。見本をあらかじめ作成しておこう
✔パソコンでのエントリーシート作成をOKとしている会社もあります
今回はエントリーシートの学歴欄についての書き方を中心に、履歴書作成の注意点をアドバイスしました。
まだまだ履歴書は手書き文化の根強い日本ですが、エントリーシートを作成しないことには就活はスタートしません。
エントリーシートの見本作成以外にも、誤字脱字を防ぐ裏技はあります。
例えば、あらかじめ学歴・職歴欄などを埋めた履歴書を複数作成し、応募時には志望動機を記載するだけの状態にするのも効率的です。
また、最近はタブレットとペンを使えば手書きと変わらない書類を作成することができます。
この場合、データを保存しておけば「手書き感を残しつつ、効率的かつ修正可能な状態」で履歴書の作成が可能になります。
ただし、企業側は履歴書の手書きに強くこだわっているのが現状です。
あまり裏技ばかり使っていると、会社によっては評価を下げられてしまうリスクもあるのでご注意ください。