現在人気急上昇中のコンサル業界。
ですがコンサル業界の仕事内容と聞かれると具体的なイメージがなかなか浮かばない人も多いのではないでしょうか。
本記事ではコンサルタントの仕事内容や必要な能力、インターンシップで身に付くことが期待されるスキルなどをご紹介していきます。
■ まとめ
コンサルとはコンサルティングの略で、依頼企業が抱えている課題や問題に対して適切な解決策の提示を行い、チームを結成して起こりうる様々な可能性を考慮し、クライアントの課題解決の手助けを行う業種を指します。
相談から始まり、最終的には業績回復や課題解決まで総合的にマネジメントを行い、対象となる企業は中小企業を始め官公庁まで様々な顧客を抱えています。
大企業や外資系企業をクライアントに持ち、経営戦略や事業戦略のコンサルタントを行います。
1つの事業に対して課題解決を行う事が多い事が特徴的です。
扱う問題が部分的な物ではなく、会社全体のコンサルティングを行います。
会社全体が慢性的に抱えている問題を抽出し、課題解決にあたります。
シンクタンクとはもともと社会問題や政治政策に対して意見提案を行う組織という意味です。
昨今のコンサルティング業界では、民間系シンクタンクと政府系シンクタンクに分かれており、一般的には民間系シンクタンクが有名です。
調査、分析、研究をメインとしたコンサルティングを指します。
情報技術を用いて行うコンサルティングを指します。
技術開発、分析、新技術の導入などを用いてコンサルティングを行います。
まずはクライアントが抱えている問題のヒアリングを行います。
直接的な課題解決を行う事もあれば、ベテランのコンサルタントなどはその裏に隠れている潜在的な問題の抽出も行います。
そして課題に対して専門性の高いメンバーを招集し、課題解決にあたるチームを構成します。
自社のノウハウを活用して、企業の分析を行います。
クライアントが気づきにくい潜在的な問題の抽出も同時に行います。
クライアントの予算にもよりますが、企業情報からクライアントに今後起こりうるあらゆる可能性を想定して分析を行います。
クライアントの抱えている課題の解決策をメンバーから収集します。
課題を解決する上では論理的思考やロジックツリーなど様々な視点から解決策を探します。
1つの課題に対して、コンサルタントは複数の解決策を用意する事がほとんどです。
検証を重ね最も効果的な施策や、その施策を行う期間、効果測定の方法などを決定します。
プランがまとまったらクライアントに解決策を提示します。
内容を確認してもらい問題が無ければ、解決策を実装するという事になります。
コンサルタント会社によっては成果報酬型を採用している企業もある為、具体的に効果が表れる成果物を提出してくる可能性が非常に高くなります。
解決策を実装してからは、契約期間中にコンサルタントがつきっきりで課題の解決状況の進捗を見守ります。
月額契約の場合は毎月定期でフィードバックを行ってくれるサービスも需要が高いです。
もしも問題に対して効果が芳しくない場合は、クライアントに相談の元、別のプランで舵を切りなおすかなどの相談を行う事もあります。
コンサルティング会社のインターンシップは企業によってそれぞれ特徴が異なります。
1DAYで会社の雰囲気や事業内容の説明などのみ行うコンサルティング会社もあれば、インターンシップ参加が本選考と同様なくらいハードルが高い企業も存在します。
特徴としてはコンサルティング会社のインターンシップは給料が発生する事が多いようです。また選考基準が高い企業に関しては、本採用に直結する可能性も少なからずあがる傾向にあります。
物事を分かりやすくかみ砕き、クライアントが抱える問題の中から本質を導き出す能力です。
ロジカルシンキングとも言われており、専門性の高い知識を用いて課題解決にあたる際に基本的な物事の考え方とされています。
コンサルタントはクライアント企業の今後の展開を予想しながら解決策を提示しなくてはいけません。
その為、相手企業の情報の分析は必須となり、また自分の専門性のレベルも同様に分析を行わなければクライアントを納得する解決策の提示は難しくなります。
コンサルのインターンでは現状の自己分析も可能となります。
どんなに良い案を作れたとしても、相手に伝えられなくては意味がありません。
人前でプレゼンをする際に相手に対して緊張してしまう性格の持ち主の場合はインターンシップで場数を踏むことが可能です。
コンサルタントのみではありませんが、社会人の場合質問に対して冒頭から結論ファーストの話し方が求められる事が多いです。
創業から約40年経ち、現在では日本のグローバルコンサルティング会社です。
日本が抱える人口減少、高齢化社会、多様化するグローバル化、加速するデジタル化など激変する現代社会において、主に日本企業の変革の支援をし続けております。
アビームコンサルティングはコンサルティング業界の中では、担当する営業から開発まであらゆる独自のノウハウを駆使し、地域や顧客企業の特性を活かした提案を得意とするコンサルティング会社です。
アビームコンサルティングのインターンシップは1DAY開催となっており、問題解決のノウハウを実際のコンサルタントから学ぶという内容となっております。
テーマごとに班分けされ、現役のコンサルティングが班に対して1名つき、個人ワークもしくはグループワークを行います。
自身の提案した内容をメンターにフィードバックしてもらう事で、アビームコンサルティングとしての課題の捉え方と問題解決の提案方法を実践的に学ぶことが可能です。
アビームコンサルティングのインターンに参加するにはエントリーシートの提出後、ウェブ試験に通過すると参加が可能です。
エントリーシートの内容が一般的なものと、大企業のインターンシップには珍しく面接が無い為、他社よりも若干難易度は下がると言われております。
野村総合研究所はもともと日本で初めて商業用コンピューターを導入した野村コンピューターシステム株式会社と株式会社野村総合研究所が合併してできたコンサルティング会社です。
業種は情報・通信業に該当します。
価値共創という理念を元に、創業から50年以上の歴史を持ち、老舗の総合コンサルティング会社です。
野村総合研究所ではコンサルティング事業として、2つの理念を掲げています。
1つは既存のサービスをより高度化する事と、もう一つは新しいビジネスを顧客と共に創りあげるものです。
野村総合研究所では個人企業から官公庁など幅広く顧客を持っており、公共分野においては郵政総合情報通信ネットワークの構築を手掛けています。
野村総合研究所のインターンシップは業種別で3種類のコースが設けられています。
1つ目は経営コンサルティングコースで5日間の中期インターンです。
2つ目はITソリューションコースでこちらも5日間開催の中期インターンです。
最後のセキュリティエキスパートコースのみ8日間開催の長期インターンで、セキュリティエキスパートコースのみプログラミング経験が参加条件に含まれており、募集人数は他のコースよりも少数に抑えられています。
どのインターンシップにも共通して言える事は野村総合研究所のインターンシップは実践型であり、勤務時間が設けられている為、会社の中身をより具体的に感じる事ができます。
期間中はどのコースを選択しても1日当たり1万円の日当も用意されています。
書類選考時の応募者人数によって面接、適正検査が実施される事もあります。
世界147か国に約22万人のプロフェッショナルを擁しているKMPGのメンバーファームの一部です。
KMPGコンサルティングの魅力は、情報量の多さで顧客企業に対して最適な提案を行える点です。
世界中のネットワークを所有している事で、地域ごとの特性や業種毎などの詳細な分析やアドバイスが可能となり、確かな提案力が武器となります。
日本のKMPGコンサルティングは2014年に創業され、設立年数も若く他のコンサルティング会社よりもベンチャー色が強い傾向にあります。
KMPGコンサルティングのインターンシップは3日間の中期インターンシップが開催されます。
参加条件は書類選考、WEBテスト、面接の段階があり、選考通過後にインターンシップ参加のオファーが来ます。
インターン当日ではコンサルティングの基本などの講義と、グループワーク、現役社員との懇談会など開催されます。
2014年の創業の外資系企業という事もあり、多くの口コミではインターンが選考に直結するという情報も多く、他のコンサルティング会社よりもインターン参加のハードルが高い事も納得ができます。
コンサルティング会社のインターンシップ選考で提出するエントリーシートの設問は一般の企業とそこまで差はなく、対策本などに掲載されている質問と重複する設問が多いです。
またコンサルティング業界はエントリーシートの記述内容はそこまで重要度が高くないとされています。
設定されている文章が短く端的に重要な部分だけ記述する事が重要です。
以下は実際に使用されたエントリーシートの設問とその解答例です。
企業が抱える問題解決に真正面からプロフェッショナルとして取り組みたいと考えた為です。
なぜそれが私にとって貴社のコンサルティングファームでなくてはいけないか、具体的には2つの理由があります。
1つ目は、現状私自身が得意な分野・業界が把握しきれていない事が一つの理由です。
貴社の若手社員には様々な分野の業界を経験する事で自己成長を促して欲しいという考え方に共感を覚え、向上心と探求心を携え業務を遂行していきたいと考えております。
2つ目の理由は、自身の強みである外国語を最大限に活かせる為です。
貴社のような世界中に顧客を抱え、現地に新規参入する日本企業を扱う案件では、現地チームと協業を行いプロジェクトにあたっていると伺っております。
様々な文化的背景を持つ人々との交流や語学力を存分に活かせる可能性を感じております。
貴社のインターンシップでは現状私が不得意と感じている論理的思考について学びたいです。
理由は2つあります。
1つはコンサルティングにおいて必要不可欠なスキルと考えております。
コンサルタント業における論理的思考と学術的な意味合いで使用されており論理的思考には若干の誤差があると感じております。
貴社のインターンシップでは例年現役のメンターが参加されていると伺い、第一線で使用されているコンサルタント業における論理的思考を肌で感じたいと考えております。
また2つ目の理由は、インターンシップを通して自身に現在足りていないものを認識する良い機会と考えた為でもあります。
就学中に身に付いたスキルが社会に出てから通用するのかを自己分析を行い、課題解決のセルフマネジメント能力を向上させたいためです。
このように先に結論を述べ、その結論を多方面から根拠づける事で話の説得力が上がります。
またこのような文章構成は論理的思考に基づく基本となる考え方となりますので、習得は必須となります。昨今面接の頻出質問でもあるガクチカ。
貴重な体験をしたなどの、経験自体にインパクトが強い場合であれば面接官の印象に大いに残ります。
部活動で全国大会出場や、研究内容が学会から賞を授与されたなどです。
重要なのは、落ち込んだり挫折したりした時に、その局面でどのような行動を起こしたかどうかです。
入社後には顧客の要望に辛抱強くこたえられる精神力が期待できるのではないだろうか、など入社後の期待を展望しています。
そして、就活生の人間性や考え方が自社とマッチしているかどうかも見られています。
その為、自身が経験したエピソードが前述のような強く印象を残す事が難しいのであれば、自身のエピソードの粒度を高める努力を行いましょう。
思考から行動までを論理的に説明できれば、体験した内容の強烈さに引けを取らない好印象を与える事が可能です。
面接官は就活生の人間性や人柄を見ています。
ゼミや研究会を通して優秀な成績を修めているのであればその内容をそのままアピールしましょう。
エピソードが弱いと感じるのであれば、なぜその学業を専攻したのかなどの理由とそのプロセスを端的に説明しましょう。
多くの就活生は強烈な体験談よりも冷静な自己分析を用いた論理的な説明を使用する事が多いはずです。
面接対策においては繰り返し反復練習を行う事をおすすめ致します。
コンサルティング業は企業の命運を握っていると言っても過言ではありません。
専門性の高い知識を身に着け、顧客の抱えている問題を解決するには日々新しい情報をキャッチする為のアンテナを張り巡らせておく必要があります。
コンサル業界に向いている人は常に頭を使い続ける事が苦でない人や仕事に大きなやりがいを求めている人が適していると考えられます。
インターンシップを通じて自身の適性を見分けるには絶好の機会となる事でしょう。