ベンチャー企業と聞くと皆さんはどのようなイメージが浮かぶでしょうか。
早い段階で会社の幹部への昇進や高歩合な給与面など魅力的な一面もあれば、景気動向に左右されやすく、倒産などのリスクも思い浮かぶのではないでしょうか。
昨今ではベンチャー企業でもインターンシップを取り入れている企業が増えています。
本記事はベンチャー企業に就職することのメリット・デメリットやインターンシップへ参加することで得られる経験や知識などを紹介していきます。
■まとめ
英単語でベンチャーとは冒険・投機という意味です。
新規の事業やサービスを用い、新しい会社を企業している事が多く、大手企業に比べると設立年数も若い会社がほとんどです。
その分伸びしろが長く、事業として成功した場合は経営幹部として活躍できるところも魅力の一つと言えるでしょう。
実はベンチャー企業は明確な定義は存在しません。
混同されがちな中小企業と異なる点としては、資本金と従業員の規模によります。
中小企業とは資本金が3億円以下で、常時稼働する従業員人数が300人以下の企業全般を指します。
つまりほとんどのベンチャー企業は中小企業に含まれる事になります。
独自のサービスや今まで世の中に存在しなかった革新的な商品を扱う企業が多いため、会社としての可能性は限りなく広がっていると考えられます。
大企業のインターンシップ参加は内定獲得に有利になる可能性はあっても即採用に繋がる企業はほとんどありません。
仮に席が設けられていたとしても、高学歴でかつインターンシップに参加しているどの学生よりも優秀な成績を収めなければ、内定の確約は困難となります。
その点ベンチャー企業のインターンシップでは人事決定権を持ったメンターが参加する可能性が高く、インターンシップ中の成績によっては内定が確約される事もあります。
またベンチャー企業を離職する最も多い理由である、入社前後で想定していた雇用条件・仕事内容・残業時間においての相違を回避することが可能です。
入社前に自身の目で会社を見定める事ができる点ではベンチャー企業のインターンシップ参加は絶好の機会と考えられます。
長期インターンは、職業体験でありながらも実際に社員同様に働く機会がある企業が多いです。
他の大学生より、1歩も2歩も早く社会にでることになるので、周りの学生よりも早く社会人基礎力が身につきますし、差を広げることができます。
仕事の実践経験がある学生と座学のみの知識しかない学生では雲泥の差が出ますよね。
また、長期インターンでは会社の一員として、プロジェクトに関わったり、クライアントの対応をしたりと、新卒 1年目から3年目程度以上の仕事に取り組むことができることもざらにあります。
インターンながら、部下を持ってチームを率いたり、会社の売上に貢献するなど、通常では経験できないことがたくさんあります。
社長や役員、社員との距離が近いのはベンチャー企業のインターンならではかもしれません。
大企業だと社長と一緒に仕事をすることはほとんど皆無で、社長の顔もよく覚えていないなんて状況もあるのではないでしょうか。
ベンチャーだからこそ、間近で社長の思考や行動を勉強しながら、仕事をすることができます。
実際の経営とは何なのかということを肌で感じられたり、
将来自分がどういうキャリアにしていきたいのかの指針も見えてきます。
また、将来起業したい、フリーランスになりたいと思っている人には目からウロコの生の情報を得ることができます。
ベンチャー企業だからこそ裁量権が大きい仕事ができます。
大手企業の場合、裁量が大きな仕事は、会社の重役やエースと呼ばれるような人にしか回ってきません。
しかし、ベンチャー企業では、自分の信頼と実力次第で、
会社の命運がかかる事業等にも関わることができるのでより主体的に仕事をすることが可能です。
裁量が大きい分、責任も伴いストレスがかかることもありますが、そのミッションを達成することで成長度合いは更に大きくなります。
ここでのキャリアを認められ、新卒で入った会社で即戦力として活躍する人もいます。
それ以外にも、社会人とはどういうものなのかであったり、仕事で悩んだ時どのようにすればよいかだったり、様々な成功体験、失敗体験をすることができます。
学生のうちから社会の厳しさや処世術を経験できることは少ないですし、社会人になってからでは遅かったなんてもこともあるかもしれません。
学生だからこそ、失敗してもなんとかなるという心持ちで、がむしゃらに努力することで得られるメリットはさらに大きくなるでしょう。
企業としてもそれをわかった上で、長期インターンを受け入れているはずなので、コミットをすればするほど成長機会は多くなっていきます。
主に放課後の空いた時間を有効活用できるアルバイトと違い、インターンの出勤可能時間は19時までなど、限られていることが多いです。
そうなると、大学のサークル活動や、授業の時間をうまく組まなければ、余剰時間を作れないため、そもそもインターンに参加することすら危ういです。
また、長期インターンを募集している企業のほとんどが週3日、15時間以上の勤務を条件にインターンの選考をすることもあります。
どうしても「コミット力」が必要となるので、
学校以外の空いている平日はほとんどインターンに費やそうくらいに考えていないと上記で述べた成長機会メリットは享受しにくいかもしれません。
もちろん、リモート可能で、コミット時間をあまり重視していない企業も
あると思いますが、社員は平日フルコミットしているので、本物の成長にはある程度のコミット力が求められると思います。
大学生には、授業、サークル、バイト、留学、資格の勉強、旅行、遊び等様々な選択肢があります。
その中でインターンに挑むということはこれらにかける時間を削ってまで
参加したい、成長したいという理由、覚悟が必要なのではないでしょうか。
大手企業のインターンの多くはOJT方式で上司から仕事を学びますが、設立間もないベンチャー企業は、教育体制が大企業ほどしっかりしていません。
自ら積極的に仕事を取りに行くくらいでないと、
与えられた仕事をただこなすだけになってしまいます。
やはり自分は何のために長期インターンをするのか、目的意識を明確にする必要があります。
また、できることが多くなるに連れて、多くの仕事を任される一方、信頼を集めたからこその責任も伴ってきます。
例えば、インターンながら、あなたが失敗することで、会社の利益が少なくなるといったことも考えられ、色んな人の命運を握ってしまうこともあります。
そう考えると、生半可な気持ちでは取り組むことのできない覚悟のいるものだということがわかります。
また、就活で役立たせることができるからと言った理由で長期インターンを始める人がいますが、必ずしもインターン経験がプラスに働くとは限りません。
インターンに参加したことを面接で活かすならそれ相応の経験から得られる振る舞いや考え方が求められます。
一挙手一投足に経験値や思考力が見えてしまうので、いくら繕っても面接官の目は誤魔化せません。
その人が本当にインターンで成長したのかどうかを見極められてしまうので、逆にインターンのことを話すことで、浅はかさがばれてしまうといったこともあるようです。
つまり、覚悟がなく、インターンを始めてしまったら、就活には何も役に立たないと言った結果になってしまうこともあります。
メリットも多い、インターンですが、自分にとって必要なものは本当にインターンで手に入るのかそれとも別のことをして手に入れるのかをしっかり考えるようにしましょう。
人によっては有名であるから知名度があるからなどの理由でベンチャー企業を選ぶ方もいますが、内容を知らないといけません。
大手の企業の場合だと安心感などがあるかもしれませんが、実際にインターンに参加してみたら違っていたということは少なからずあります。
少しでも失敗しないためには体験できる内容を知っておくことが大事であり、どんなことができるのかを募集内容を吟味して選んでください。
最近はブラック企業が取り上げられることが多くなったり、SNSで拡散されることがあったりしますので減少していますが、無給や残業を強いるベンチャー企業も存在します。
現場で働けることは重要ではありますが、しっかりと給料がでることは大切であり、労働意欲にも繋がってきます。
また無給ではなくてもスキルの成長に繋がらない仕事しかさせて貰えないことありまして、それが給料に反映されることもありまして内容の確認は絶対にしてください。
これから働いていくためには大切なことです。
短期でも長期でもインターンで行なうことは限られていまして、それぞれの種類でメリットとデメリットがありますが、それを最大限に活かすには自分がどのような目的で参加しているのか、身につけたいことは何なのかを知ることです。
一般的には社会人のマナー、さまざまなスキルなどを学べる訳ですが、ベンチャー企業の多くは仕事の内容を求めていることが多くありますから参加する時から目的を明確にしておくことが大事です。
参加する企業によって目的や身につけるスキルは異なりますから、ベンチャー企業の良さ・強みを調べて、それに合った目的で参加しなければなりません。
1998年の創業されたIT企業で、事業内容は多岐に渡ります。
大別すると3種類の事業に分かれ、インターネット広告業・ゲーム事業・メディア事業となり、創業時のインターネット広告業では業界トップシェアを誇ります。
永久ベンチャー精神を掲げ常に時代のトレンドや流行などを事業化する事に長けており、今後の更なる躍進の可能性を秘めている有名ベンチャー企業と言えるでしょう。
若手社員の活躍を会社全体で応援する社風の為、成長意欲や向上心の強い就活生には特に人気の企業です。
様々な事業を手掛けているサイバーエージェントではインターンシップも複数のコースが用意されています。
ビジネスコース・エンジニアコース・クリエイターコースが用意されており、4次選考まで通過した学生は本採用がほとんど濃厚と言われています。
サイバーエージェントのインターンは内定の獲得率が大手企業よりも格段に高い事が特徴的です。
また選考段階でトライアウトと呼ばれているサイバーエージェント独自のディスカッションが有名です。
複数あるテーマに対して就活生は1つを選び、現役社員にプレゼンテーションを行います。
社員からアドバイスを受け、再構築し、再度提案という作業を繰り返します。
サーバーエージェントの会社としての考え方を学びつつ、自身の考えを社会人にプレゼンする事でスキルアップを図ります。
重要視されている項目は最初から正解を導くことではなく、アドバイスに対してどのような改善案を提出することができるのかを見られています。
若者を中心に多くの年齢層が日常のコミュニケーションツールとして使用しているLINEを運営しているLINE株式会社。
業種は情報・通信業として現在では2000名の社員を抱える大企業として躍進を遂げています。
LINE株式会社ではエンジニアコース・デザインコース・企画職コース・営業職コースと複数のインターンシップが開催されています。
どのコースを選択した場合でも、実践型のインターンとなり、インターンシップ参加には課題やエントリーシートの提出、複数回の面接が開催されます。
即内定のような最短コースは用意されていませんが、インターンシップに参加することで本選考の1次選考は免除される事が多いようです。
LINEのインターンシップは基本的に報酬や食事補助なども手厚く、アルバイトよりも貴重な経験を積むことが可能ということになります。
インターネットを通じてより世界を良くしよう。
をコンセプトにゲーム、アプリケーション開発を始め、メディア・広告事業など様々な分野に進出しているIT企業です。
2003年に田中良和が26歳の時に創業したさまにベンチャー企業のひな形のような土台を持ち、2010年にはベンチャー企業の一つの通過点である東証一部上場を果たしています。
現在では大企業の仲間入りを果たしており、ベンチャー企業の一つの成功事例と言えるでしょう。
2日間の実践インターンが開催されています。
ゲームプラナー・デザイナー・エンジニアの3つの職種から構成されたグループワークを行います。
実際に商品のモックアップ(実物大の商品の模型)まで作成する本格的なものです。
グループワークを行う上でGREEの社員が1班に3名ほど配置され、商品開発・課題解決に対して様々な視点からアドバイスをくれます。
グループワーク自体が選考となっていますので、GREE社員と密なコミュニケーションをとる必要性があります。
得られるスキルとしてはモノづくりにおける協業の難しさを学ぶ事が可能です。
選考では様々な職種の人材をまとめられる調整力と正しいリーダーシップを発揮できる人材かを見られています。
IPOベンチャー転職とは、転職者と企業側の相性を考えたうえで、最適な企業を紹介してくれる転職支援サービスです。
ベンチャー企業では、主体的に仕事をしながら圧倒的に成長できる環境はあります。
学生にとってはハードな部分も多いですが、
それらを乗り越えてやるんだという心持ちでコミットすることで、視野が広くなり、自分の将来に対しても明確なビジョンを描けるようになるでしょう。
そうすることで自分の行動1つ1つに自身が溢れ、後悔しない選択を取りながら、ベンチャー企業ならではの挑戦心を持って社会に出ていることができます。
全員が全員、長期インターンをしなければいけないということではないですし、上述のように幅広い選択肢があります。
ですが、興味のある方は、ベンチャー企業で長期インターンをするということも選択の1つに考えてみてはいかがでしょうか。