株式会社デンソーは、1949年に創業した愛知県を本拠とする自動車部品メーカーです。
また、トヨタ自動車を中心に自動車用部品を拡販しており、自動車部品の業界でボッシュ、コンチネンタルに続いて世界第3位の一流企業です。
主な製品は以下です。
今回は、そんなデンソーについて年収や福利厚生についてまとめました。
■まとめ
デンソーの平均年収は、有価証券報告書によると797万円とのことです。
年度 | 平均年収 |
---|---|
2016年 | 834万円 |
2017年 | 827万円 |
2018年 | 812万円 |
2019年 | 816万円 |
2020年 | 797万円 |
しかし、過去5年間の平均年収の推移によると、5年間を通して40万円ほど減少傾向にあることが分かります。
とはいえ、日本の平均年収は400万円から450万円なので、平均と比較するとデンソーの給与はかなり高水準であると言えます。
また、のちに紹介しますが役職に就いたり昇格した場合には、年収1,000万円を達成することもあり、平均年収だけに留まらずさらに上を目指すことも可能です。
デンソーには、勤続年収やスキルに合わせて「職能資格」という等級制度があります。
ランクは初級担当職のT2から、理事クラスのM0まであり、高卒で工業勤務の技能職はT2から始まり、大学卒/院卒の事務職だと中堅のJ2から始まるのが一般的なようです。
また、初級のT2からT1、中堅のJ2からJ1、指導専門のS3からS1までが一般社員。
その上のM3以上が、マネジメントや管理職となっています。
全社員にそれが割り振られ、勤続年数に応じて多くの社員が等級アップできる仕組みとなっています。
また、全社員の中で役職者の割合は40%となっており、昇給・昇格しやすい環境であるとも言えるでしょう。
年齢 | 男性の年収 | 女性の年収 |
---|---|---|
20~24歳 | 309万円 | 309万円 |
25~29歳 | 675万円 | 582万円 |
30~34歳 | 697万円 | 625万円 |
35~39歳 | 721万円 | 646万円 |
40~44歳 | 779万円 | 722万円 |
45~49歳 | 886万円 | 882万円 |
50~54歳 | 970万円 | 901万円 |
55~59歳 | 961万円 | 893万円 |
60~65歳 | 629万円 | 582万円 |
年齢と男女別による、デンソーの年収は上記の通りです。
まず年代による違いから見ていくと、20歳から24歳は309万円と一般的な年収ですが、25歳からあたりから一気に年収が上がっています。
さらに年功序列で徐々に年収は上がっていき、役職に就くことも多くなってくる50歳から54歳では970万円と1,000万円に近い金額となっています。
平均年収で970万円ですので、部長クラスなどになってくると、さらに上の金額をもらっていることでしょう。
また、男女別での年収の違いはありますが、他企業に比べると女性の年収も高い傾向にあると言えます。
国税庁による女性の平均年収は293万円なので、25歳あたりからは倍以上、そして年齢が高くなるにつれて女性でも年収1,000万円に近い額まで年収が上がっていくことが分かります。
先ほどご紹介した職能資格のシステムにより昇級しやすいデンソーは、真面目に働いていると勤続年数によって高い評価を受けられるようです。
学位 | デンソーの初任給 | 一般的な初任給 |
---|---|---|
高専卒 | 208,000円 | 180,000円 |
学士卒 | 208,000円 | 200,000円 |
修士了 | 230,000円 | 230,000円 |
博士了 | 264,000円 | 280,000円 |
デンソーの初任給は平均的であることが分かります。
初任給こそ全国平均と大差ないですが、先ほどの年齢別の年収を見て分かるように、デンソーの給与は全体的には高水準といえます。
ですので、他の企業に勤めるよりも生涯年収で言うとかなり多くもらえるのがデンソーの特徴です。
業種 | 平均年収 |
---|---|
営業職 | 500万~800万円 |
マーケティング職 | 600万~1,200万円 |
事務・専門職 | 500万~800万円 |
開発・技術職 | 600万~1,000万円 |
上記4つの中からさらに複数の職種に分かれており、それぞれで平均年収が異なってきます。
それぞれの職種での平均年収を見ていきましょう。
営業・ビジネス開発職の年収は、デンソーの職種の中でも平均的な位置にあり、平均年収は500万円から800万円とされています。
こちらも年代や勤続年数、性別によっても若干変わってはくるでしょうが、全国平均と比較すると高水準であることが分かります。
マーケティング・企画職の年収はかなり幅があり、平均年収は600万円から1,200万円とされています。
年収600万円と聞いても決して低くないですが、マーケティング職で結果が残せると、年収1,000万円超えを目指せることが分かります。
事務・専門職の年収は、営業職と同じく平均年収は500万円から800万円とされています。
事務職は女性が多いことが一般的なので、女性の平均年収から見ても納得の数字だといえます。
開発・技術職は以下3つの職種に分かれており、それぞれの平均年収も記載しておきます。
開発職 | 平均年収600万円から900万円 |
---|---|
生産・製造技術職 | 平均年収500万円から800万円 |
設計職 | 平均年収600万円から1,000万円 |
生産・製造技術職と設計職で最も差があり、あくまで平均ですが倍近く年収が異なることもあります。
また、口コミによるとデンソーは職種によって評価に差があり、特に技術系の職種では評価が厳しいとの書き込みもありました。
スキルや結果が重視されるため、昇進していくためには個々のスキルを磨いていく必要がありそうです。
業種 | 勤続年数 | 平均年収 |
---|---|---|
一般社員 | 1年~10年 | 500万円から1,000万円 |
課長 | 10年~20年 | 1,150万円から1,250万円 |
部長 | 20年目から | 1,300万円~ |
デンソーは基本的に年功序列で給料が上がっていき、昇進は3年に1度。
その際に100万円ずつぐらいのペースで年収が上がっていくとのことです。
勤続10年で課長になるとすると、年齢にしたら32歳前後ですので、30代前半で年収1,000万円を超える方もいます。
また、クチコミによると課長クラスまでは比較的順調に昇進できるようですが、部長クラスになるためには狭き門になるようですが、昇格がなくても年齢に応じて昇給が行われるそうです。
やはり長年勤続して、キャリアを積むことが大切ですね。
公式サイトによると、デンソーの福利厚生は以下の制度があります。
社会保険や有給休暇だけではなく、前向きに仕事に専念することができるような、業界トップクラスの福利厚生を用意しているとのことです。
デンソーの退職金に関して、詳細は明かされていませんでした。
しかし、口コミによると長く勤めていると企業年金や退職金に恵まれるとの記載がありました。
記事冒頭で少しだけご紹介しましたが、デンソーは愛知県にある自動車部品メーカー。
従業員数は計200,000人を超え、子会社数は200社を超える超大企業です。
主な事業内容は以下で、自動車全般の製品開発・製造をしています。
社風としては、年功序列制度が基本ですが若手で活躍している人も増えているとのこと。
また、年功序列でありながらも上司や先輩とのコミュニケーションが取りやすいのが特徴で、いい意味で上下関係が厳しすぎないようです。
仕事面では日々機械や設備のトラブルに直面することがあるため、自分でPDCAサイクルを回す実践にもなるようです。
デンソーが「求める人物像」にも記載がありますが、「自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人材」とのことです。
具体的に言うと、ただ仕事をこなすだけではなく自ら提案・行動できる人、そして周りとのチームプレイやコミュニケーションがとれる人が、デンソーが求める人材でしょう。
また、個人のスキルアップを忘れない、向上心があるかどうかもポイントとなってきそうです。
海外との繋がりや外国人との仕事をする機会もあるため、語学力もポイントになるでしょう。
今回は、デンソーの年収や福利厚生、会社の詳細についてご紹介してきました。
デンソーは平均年収が高いことと、充実した福利厚生制度が特徴であるといえます。
また、勤続年数によって昇給もしやすいことから、多くの人がキャリアアップを目指せるでしょう。
転職、就職を考える際の参考にしてみてください。