今回は日本を代表する精密化学メーカーの富士フイルムのインターンシップについてまとめてみました。
インターンシップの内容や選考までの流れや選考対策についての情報などを紹介していきます。
他にもインターン参加者の評判や実際の就活情報なども公開しています。
ぜひ最後までチェックしてみてください。
富士フイルムはカメラやフィルムの製造で知られていますが、その他にも刷版や印刷、医薬品、化粧品にまで事業を広げています。
ヘルスケアの領域では写真フィルム製造で培われてきた化学合成の技術を応用して、「機能性化粧品やサプリメントの「ライフサイエンス」に加え、内視鏡などの医療診断機器や医療ITシステムなどを担う「メディカルシステム」、バイオ医薬品のプロセス開発・製造を受託する「バイオCDMO」、抗がん剤やアルツハイマー治療薬をはじめとする「医薬品」など、「予防」「診断」「治療」をカバーする総合ヘルスケアカンパニーとして幅広く事業を展開しています。」とホームページで社長がメッセージを発信しています。
富士フイルムグループの企業理念に
「わたしたちは、先進・独自の技術をもって、
最高品質の商品やサービスを提供する事により、
社会の文化・科学・技術・産業の発展、健康増進、環境保持に貢献し、
人々の生活の質のさらなる向上に寄与します。」
というものがあり、これは富士フイルムが目指している『映像と情報』の枠を超えた人々への貢献というものを端的に示しているものだと考えます。
富士フイルムを志す人に求められることとして以下の点が挙げられます。
「専門性」は言うまでもなく付加価値の高い技術や製品、サービスを生み出すために必要不可欠です。
「創造性」は富士フイルムのコーポレートスローガン「Value from Innovation」にあるように常に新しい製品とサービスを提供する上で欠かせないものです。
「オープンマインド」は日々世界から集まる人・知恵・技術をスピーディーに受け入れ、アウトプットしていくために必要な素養です。
富士フイルムのインターンシップには3つのコースがあります。
毎年、夏に事務系総合職と技術系のインターンシップ、夏から冬にかけて情報系のインターンシップが行われています。
まずは夏から冬にかけて行われる「情報系インターンシップ 体験型ハッカソン」というインターンシップを紹介します。
インターンシップの内容としましては、「富士フイルムというフィールドで、情報科学を軸とした新規取り組みを体験し、みなさんの柔軟で自由な発想を試すチャレンジの機会として頂きたい!」とあります。
具体的な内容としましては、「本プログラムは富士フイルムの技術系総合職(特に情報系分野)を体験するプログラムとなります。
内容としてはまず弊社の情報科学分野の取り組みをご理解いただいた後、実際に新サービスを開発するワークに取り組んで頂きます。
※プログラム終了後、現場社員よりフィードバックがございます。」と記載されています。
ワークはグループワーク方式で行うようです。
一回3日間のインターンシップが6度行われます。
2020年の「情報系インターンシップ」の日程は以下の通りです。
第1回:2020年8月18日(火)~8月20日(木)の3日間
第2回:2020年9月 2日(水)~9月 4日(金)の3日間
第3回:2020年9月15日(火)~9月17日(木)の3日間
第4回:2020年10月14日(水)~10月16日(金)の3日間
第5回:2020年11月9日(月)~11月11日(水)の3日間
第6回:2020年12月9日(水)~12月11日(木)の3日間
各回の参加者は20名程度です。
対象者:・インターンシップ実施時に大学生または大学院生で、インターンシップの全日程に参加可能であること。
また、IT分野への興味がある方。
※学部、学科、学年は問いません。
会場:富士フイルム株式会社 東京地区
※新型コロナウイルスの状況に応じて、WEBで開催する可能性がございます。
応募締め切り:2020年9月23日
ES・WEB適性検査→ITスキル検査→選考・面接
次に夏に行われる「FUJIFILM One Month Internship」という富士フイルムのインターンシップを紹介します。
インターンシップの内容としましては、「学生生活の中で「想い」を持って取り組まれている活動(部活、サークル、アルバイト、ゼミ等)をもっとパワーアップさせたい!とお考えの皆さんを応援するプログラムとなります。
富士フイルムの仕事の進め方を体感し、皆さんが現在取り組まれている活動で実践頂くインターンシップです。」とあります。
具体的な内容は、「テーマはご自身が日頃から取り組む活動から設定頂きます。
インターンシップ中に改めて目標・計画を立て、約1ヶ月間富士フイルムの仕事の進め方を取り入れ、実践頂きます。
参加者お一人お一人取り組む課題は個々に設定頂きますが、参加者同士のコーチングやチーム内での経過報告はグループ単位で取り組んで頂きます。」と記載されています。
去年は、6人一組のLINEグループを用いて毎日アウトプットの練習を行い最後に会社で発表があったそうです。
一か月間あるインターンシップが4度行われます。
2020年「FUJIFILM One Month Internship」の日程は以下の通りです。
【第1ターム】8月18日(火)~9月17日(木)
【第2ターム】8月19日(水)~9月18日(金)
【第3ターム】8月25日(火)~9月23日(水)
【第4ターム】8月27日(木)~9月29日(火)
各ターム参加者は、それぞれ20名程度です。
対象者:インターンシップ実施時に大学生または大学院生で、インターンシップの全日程に参加可能であること。
会場:東京ミッドタウン本社
※コロナ感染拡大状況により実施形式の変更可能性あり
応募締め切り:2020年7月15日
ES・WEB適性検査→ITスキル検査→選考・面接
最後に夏に行われる「【技術系】各分野 職務理解インターンシップ」というインターンシップについて紹介します。
インターンシップの内容としましては、「本プログラムは富士フイルムの技術系総合職(化学系、機電系、生産技術系、経営工学系)を体験するプログラムとなります。
内容としてはまず弊社の事業領域別の取り組みをご理解いただいた後、実際に対象となる分野における職務を理解できるグループワークに取り組んで頂きます。
加えて、プログラム中に現場社員よりフィードバックがございます。」とあります。
なお情報系につきましては上記で紹介しました「体験型ハッカソン」が相当します。
化学材料開発系 | |
---|---|
第1回 | 2020年8月27日(木)~8月28日(金) |
第2回 | 2020年9月10日(木)~9月11日(金) |
機器商品開発系 | |
第1回 | 2020年9月08日(火)~9月09日(水) |
生産技術系 | |
第1回 | 2020年9月23日(水)~9月24日(木) |
社内コンサルティング/経営工学系 | |
第1回 | 2020年9月14日(月) |
第2回 | 2020年9月17日(木) |
各回の参加者はそれぞれ20名程度です。
対象者:インターンシップ実施時に大学生または大学院生で、インターンシップの全日程に参加可能であること。
※学部、学科、学年は問いません。
会場:富士フイルム株式会社 東京地区
(各回、詳細内容は参加者へ個別にご連絡いたします)
※新型コロナウイルスの状況に応じて、WEBで開催する可能性がございます。
応募締め切り:2020年7月27日
ES・WEB適性検査→ITスキル検査→選考・面接
※情報系インターンシップと技術系インターンシップは理系歓迎のようです。
富士フイルムのインターンシップの選考はエントリーシート・WEB適性検査・WEB面接・ITスキルテストで構成されています。
まずはES課題の例年の傾向を紹介していきます。
毎年事務系、情報系に関係なく志望動機が問われています。
富士フイルムのインターンシップに応募した理由をお書きください。(全角300次以内)
本インターンシップを応募した理由は、修士課程において◯◯工学をテーマに研究を行なっている私にとって、世界が直面する医療問題に対して先進的な技術力をもって商品を提供する貴社にとても魅力を感じたからである。
そんな貴社で私の研究がどのように実際の生産現場で応用され、ものづくりが行われているのか自分自身の目で確かめてみたいと考えたからである。
本インターンシップでは生産現場の見学、様々なバックグラウンドを持つインターンシップ生とのワーク、生産技術を生業とする社員の方との対話を通して、自分の将来を具体化していく絶好の機会だと捉え、是非参加させて頂きたいと考えている。
引用元:ワンキャリア
上記のように自分の望んでいることと富士フイルムの方向性が大なり小なりマッチしていることがカギとなります。
(全角300文字以内)
どちらも毎年出題されており卒業研究の内容をまとめて書いている事例が多いようです。
その際に簡潔に分かりやすく書くことはもちろん、富士フイルムの事業内容に沿っている方が選ばれやすいようです。
自己PRという点では情報系と同じですが、こちらは自分の強みをどんな経験からどう学んだかが問われています。
富士フイルムのWEB適性検査では言語・非言語のテストが出題されるようで内容は以下の通りです。
【言語】 |
---|
論理的読解/GAB形式 (32問/15分または52問/25分) |
趣旨判定/IMAGES形式 (32問/10分) |
表推測 (20問/20分または35問/35分) |
【計数】 |
四則逆算 (50問/9分) |
図表読取 (29問/15分または40問/35分) |
趣旨把握 (10問/12分) |
【英語】 |
論理的読解/GAB形式 (24問/10分) |
長文読解/IMAGES形式 (24問/10分) |
多くの人は時間が足りないようで、スピード、処理能力を問われています。
事前に速さに慣れておくと本番焦ることはないでしょう。
面接はWEBで行われます。
具体的な内容は以下の通りです。
WEBでは表情などが伝わりづらいため笑顔やリアクションを少しオーバーにするとよいようです。
自分の熱意を伝えるときはハンドジェスチャーを使って説明をした人もいるようです。
また、照明やカメラなどに気を使うと効果的かもしれません。
ITスキルテストは15分程度で基本知識を問う選択問題(問題数は多め)と、20分程度で実際に与えられた条件の動作をするプログラムをコーディングするテストが2題(余力があれば3題)出題されたようです。
コーディングは主要な言語を自分で選べるため、普段からプログラミングを行う人間は特に対策は必要ないでしょう。
なおこれは情報系の人のみです。
実際に参加した人たちの声をワンキャリアから引用して紹介しようと思います。
グループワーク、人事部長の講演、社員との座談会などが盛り込まれたインターン。
2daysのインターンではあるが、初日と最終日の間に二週間ほど間が空く。
初日に新規事業立案に関するグループワークの触りを行い、最終日に発表がある。
そのため、二週間の期間にグループのメンバーで集まり、作業を行う必要があった。
論理性やアイデア性などに秀でているメンバーもおり、総じて楽しく充実していたと思う。
インターンに参加すると、本選考では一次面談を免除された。
引用元:ワンキャリア
2月の後半に行われるインターン。
インターンではグループワーク、座談会、オフィス見学、人事部長講話などが行われる。
富士フイルムの仕事のやり方を学べるため参加する価値は非常に高い。
日程は2日間だが、間に1週間はさむため、その間にグループワークを行い発表準備を終える必要がある。
参加した学生は本選考で優遇される。
引用元:ワンキャリア
3dayインターンシップ。
富士フイルムのの技術を応用した新規事業立案を行うグループワーク方式。
1日目 東京ミッドタウンで開催。
初めに事業部長から富士フイルムの歴史などを含めた企業紹介をされる。
その後、学生5人~6人のグループを4つほど作り、新規事業立案のためのグループワークを行う
2日目 東京ミッドタウンで開催。
社内見学が少しあるが、他は全てグループワーク。
3日目 神奈川県足柄開成町にある先端コア技術研究所で開催。
午前中はグループワークの仕上げを行い、昼過ぎからプレゼン発表をする。
プレゼン発表には初日にいらっしゃった事業部長を含め、10名程度の社員の方が聞きにくる。
プレゼン発表が終わった後、懇談会が開催される。
ここで社員の方と交流を深めることができる。
富士フイルムの技術を応用した新規事業立案を行うので、富士フイルムの事業領域の理解は深まる
学生のレベルは幅広かった。
東大京大東工大といった大学から関関同立Marchまで幅広い学歴の学生がいた
このインターンシップは一見本選考への優遇がないように見えるが、インターンシップで人事の目に止まった学生は1月に早期選考に呼ばれる
引用元:ワンキャリア
いずれの場合も過密スケジュールながらも充実したインターンシップを送っていたようです。
普段の大学の講義などでは行わないグループワークは非常に新鮮で価値のあるものです。
加えて、インターンシップに参加した学生、もっと言えば当日の活動で高い評価をとった学生は早期選考で声がかかったり、面接で何らかの優遇があったりするようです。
富士フイルムはカメラを作っているイメージでしたがこれからは科学の面で幅広い分野事業を広げていくためインターンシップでも多くの学生が挑戦できるようになるでしょう。
富士フイルムのインターンシップは内定に大きく影響します。
この記事を参考にぜひ富士フイルムのインターンシップ選考を突破し、就活戦争でライバルたちに差をつけましょう。